疼痛緩和をした方が長生きできる

私はガンで死にたい 小野寺時夫

痛まないのを0、どうしても我慢ができないのを10とすれば、5ぐらいになってだいぶ楽だからと満足してはいけません。
もちろん様々な方法を駆使しても0にするのは難しいこともありますが、1とか2とかに痛みが治まるまで訴えなければなりません。
そこまでいくのが疼痛緩和の目標なのです。

「痛い、痛い」と何度も医療スタッフに言いにくい、夜中なので我慢したなどは誰にも褒められません。
欧米では、がん患者さんに苦しい思いをさせるのは罪悪だという観念が医療スタッフにあるのですが、日本には残念ながら未だそこまでの意識はありません。

再度念を押しますが、疼痛緩和を十分にした人の方が長生きするのです。
痛みの緩和は比較的容易なのですが、しびれの緩和は非常に困難です。
身の置き場のないだるさの緩和も至難です。
抗がん剤の副作用によるしびれや味覚障害は治りません。