正論よりも配慮を

明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい 樋野興夫

私たちに必要なのは正論よりも配慮です。
必死に頑張っている人に「もっと頑張らないとだめだぞ」
食欲のない人に「もっと食べないと元気になれませんよ」
余命告知を受けたばかりの人に「あきらめたら負けですよ」
どれも正論です。
間違ってはいません。
しかし、受け取った相手はどう思うでしょうか。
私たちは冷たいものよりも温かいものを求めています。
正論は二の次です。
相手の心を慮って、温かい言葉を投げかけることが肝心です。
相手が間違っていたとしても、頭ごなしに否定しないことです。

あなたの周りにもいませんか。
人の悪口ばかり言ってくる人が。
医者の中にもいます。
「あの病院は○○だからだめだ」とか「昨日来た患者さんは××で参った」などと、聞きたくもないことをわざわざ話してくるのです。
こういったときにどう対応したらよいでしょうか。
相手の言葉を否定せず、かといって同意もせず、「ああ、そうか」で終わりにすればいいでしょう。
どうでもいいことだから、放っておけばいいのです。
人の悪口を言っても、その人の心が満たされることはありません。