近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか？ 近藤誠
将棋棋士の米長さんは、がんが再発したといっても、おそらくPSA再発だと思います。
泌尿器科医の多くは、PSA値が高くなると、それだけで前立腺がんが再発したと判断します。
本当はPSA値が高くなっても、再発したとは限りません。
あくまでも再発の可能性があるということなのですが、その段階でたいていの泌尿器科医は抗がん剤を投与します。
米長さんは、そもそも最初の段階で転移がありませんでした。
がんもどきの可能性が高いわけで、PSA値が高くなっても、再発や転移があるとは限りません。
抗がん剤を投与する必要なんてないんです。
仮に、再発・転移があったとしても、抗がん剤の必要はない。
抗がん剤の毒素で体が弱ってしまうだけで、寿命が延びるどころか縮んでしまうからです。