抗がん剤の副作用

近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか? 近藤誠

梨元さんのツイッターには「口内炎、味覚障害、食欲なし、だるさが一番参る、少しずつ髪の毛が抜けてきました」等など、フルコースと言っていいほどの副作用に襲われ、一生懸命に気力を奮い立たせていることが分かります。

奥さんは、「梨本さんは家と病院を行ったり来たりしながら、抗がん剤でセーブして1,2年は生きられるんじゃないかと思っているようだ」と言っています。
きっとそうでしょう。
抗がん剤治療を始めるまでは咳が出るくらいで、あとは特に具合が悪いこともなかったのですから、まさか2か月で亡くなるとはだれも思わない。
そして、治療をするのだから今より悪くなるとも思いません。

ところが、抗がん剤治療は、受ければ受けるほど体調が悪くなります。
抗がん剤治療をすると吐いてしまうのは、抗がん剤が脳の吐き気中枢を刺激するからですし、髪の毛が抜けるのは、毛根が抗がん剤でやられたからです。