後世への贈り物を残して地上を去る

明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい 樋野興夫

若者は幻を見る。
老人は夢を見る。
若者はビジョンを持って自分の人生を思い描く。
ビジョンとは、1人一人が一生をかけて成し遂げる目標や目的のことです。
老人は、自分の人生だけでは到底果しえないような大きな夢を思い描く。
ドリームとはビジョンよりもスケールの大きな構想のことです。

ドリームは自分が生きているうちにかなうものとは限りません。
実現するのは30年後になるか、50年後になるか、100年後になるかわかりません。
そうであっても「30年先のことを明日起こるかごとく語るのが、年長者に与えられた役目と私は考えています。

ドリームとは、自分が生きている間に実現しなくてもいいもの。
なぜなら後世への贈り物だから。
私たち1人一人の人生は短い。
されどこの世を去る時には、後世への贈り物をしてこの地上を去っていく。
贈り物が社会的に価値のあるものならば、必ずその遺志を引き継ぐものが現れます。