余命宣告を受けたら

明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい 樋野興夫

もし私が、余命宣告を受けたら残された時間で何をするか。
私なら、まずガンであることを受け入ることから始めて、次に人生の優先順位を考えるでしょう。
自分にとって本当に大切なものは何かと模索します。
人生において本当に大切なものは少ない。
あったとしても1つや2つぐらいのものでしょう。
私はその1つや2つに一生懸命になるはずです。
私でなくてもできることは人に任せて、私にしかできないことに専念します。

たとえば、会社での仕事がそうです。
すべてを1人で抱え込んでしまったら、どれだけ時間があっても足りないでしょう。
部下や信頼できる人に任せられるものは任せて、あなたにしかできない仕事に多くの時間を割きます。
このようにやるべきことを取捨選択していくことで、ぎゅうぎゅうに詰まっていたスケジュールにぽつりぽつりと隙間ができます。

自分にしかできない役割や使命を持った人はみな暇そうに見えました。
本当はやることがたくさんあって忙しい。
でもそうした人たちは物事の優先順位を知っているから、すべてを自分でやろうとはせず、そのほとんどを人に任せ、自分にしかできないことだけをやります。