5年生存率

私はガンで死にたい 小野寺時夫

治療法が進歩して5年生存率が上昇したという報道があります。
ある程度改善していることは事実ですが、これをそのまま鵜呑みにしてはいけません。
診断法が進歩して初期がんの発見率が著しく高まり、がん細胞が粘膜内に留まっている早期がんの段階で発見される例が半数以上になっています。
この早期がんは再発することはなく、欧米ではがんに含めていません。
早期がんを含めて5年生存率を比較しても意味はありません。
5年生存率は、進行度別に見ないと意味がなく、ステージⅢ、Ⅳでは30年間に3%しか生存率は改善されていません。

世界的にがん検診が有効とされているのは、乳がんと子宮がんだけで、欧米ではこれらの検診率が80%前後の国が多いのですが、日本は20%前後と低いです。
また欧米では、胸部レントゲンに写真よる肺がん検診の価値は、治療で延命できる初期がん発見の価値がないとして行われていません。