緩和ケアを受けながら

なんとめでたいご臨終 小笠原文雄

遠藤さんは小笠原内科の緩和ケア外来に通院して痛みを取り、心のケアを受けながら仕事に専念しました。
宣告された3か月の余命もいつの間にか過ぎて、さらに2か月が経つと体力が落ちて通院することができなくなったので、在宅ホスピスケアに切り替えました。

自宅で仕事に専念する傍ら、家族と過ごす時間もとても大切にした遠藤さん、以前から行きたいといっていたお寺参りに夫婦腕行ったり、離れて暮らす子供たちが集まり、孫と遊ぶ時間も増えました。
その後、少しずつ体力は落ちていき、ベッドから離れられる時間も短くなりましたが、この頃には、命を削るようにして取り組んだ仕事も無事終えることが出jきました。

在宅ホスピスケアを開始するとき、奥さんは不安を感じていたそうです。
「在宅医療っていうのは、私が24時間お世話したり面倒を見ないといけないのかなとか、私の生活が束縛されるんじゃないかって、すごく不安がありました。でも、訪問看護師さんやヘルパーさんがにこやかに面倒を見てくれるからとても楽で、私は見ているだけでいいんだって。それくらい安心感がありましたね」