在宅死を望む場合

私はガンで死にたい 小野寺時夫

在宅死を望む方は、次のことを承知しておく必要があります。

ガン末期には、程度差はあれ、約80%の人に痛みをはじめとする何らかの身体的苦痛が起こります。
在宅療養支援クリニック医による往診と急変時の24時間対応が必要です。
治療を受けた病院に通院しながらの安らかな在宅死は、多くの場合困難です。
病状の進行とともに家族の介護が必須になる場合が多くなります。
介護する家族は誰でもいいわけではなく、介護する時間があり、ある程度体力、気力があって、認知症のない人という条件があります。
老老介護は患者・介護者療法に過重なことが多く、限度があります。
最終的には、24時間勤務の介護者を個人的頼めるようでないと在宅死は至難な場合が多いのです。

医師にホスピスを勧められて始めてホスピスの存在を知る人が少なくありません。
しかし「在宅療養支援クリニック」を知らない人はもっと多い印象を受けます。
「在宅療養支援クリニック」は在宅で最期を迎えるにはなくてはならない頼りになる味方です。
このクリニックは、末期がん患者さんの自宅療養支援を目的としたもので、定期的往診に加えて緊急時には24時間対応し、看取りもします。
医療保険での診療報酬が一般の2倍と優遇されているため、多くの開業医が認可を取っています。