余命が長くないと知ったら自分のやりたいことをやる

私はガンで死にたい 小野寺時夫

人生の価値は長さではなく、本人にとって豊かな生き方が重要であるといわれるように、特にガンで余命の限られた人にとっては、生き長らえようと苦しみながら治療にこだわるよりも、元気なうちにできるだけ豊かに生きる方がいいのではないでしょうか。

がんになった著名人が、最後まで仕事に没頭し続けたというエピソードを称賛とともにマスコミは報道しますが、私が診てきた名もない庶民にも、人生の最終を自分の仕事や責務に打ち込み、立派にやり遂げた方がたくさんいます。
中にはためらわず仕事をやめて、趣味に徹して生きる人もいます。
どちらがより価値が高いなどということはなく、自分にとって良ければそれでいいと思います。

いずれにしても肝心なのは、余命が長くないと知ったら、自分のやりたいことをするのが最良なんです。