おばちゃん化

お医者さんの書いた本の中に次のような文章がありました。

「自営業の人は定年がないせいか、同年代の勤め人よりも元気でパワフルな人たちが多い」ですと。
ところが自営業の人が、そろそろ引退しようと後継者に事業を継承したり、お店を畳んでしまった後に、生きがいを失って「定年後うつ」を発症するケースが多いともいっています。

そのお医者さんの結論として、自営業者も自由業の人も、歳を重ねてきたら仕事をペースダウンして、細々とでもいいので、できるだけ長く仕事を続けられるようにしていくのがベストだということです。

なんだかんだ言っても男性の多くは、仕事が大好きな生き物です。
もし、それが叶わないのなら男性は「おばちゃん化」するのがいいといいます。

おばちゃんは元気な人が多いです。それは、女性には家事や人のお世話をするという役割があり、これらは一生の仕事で定年とは無縁だからです。
また、おばちゃんはストレスの発散が上手です。
友達に愚痴や不満を聞いてもらってスッキリしたり、ウインドウショッピングなど買い物を楽しんだり、好きなものを食べたり、自分へのご褒美する方法をたくさん持っています。

男性の場合はというと、友達に愚痴や不満を言うのは「男の沽券にかかわる」と思っていますし、買い物にしても必要なものを買ったらすぐに帰ろうと思っていますし、一人でおいしいものを食べにお店に入れない人も多いのです。

定年退職後の膨大な自由時間を有意義に過ごすことは、意外なほど難しいのです。
楽しみは退職後にとっておこう、という考え方では遅いようです。