脳を良い方向に変えていくには

いつも怒っていると、脳内の怒りを起こす扁桃の細胞が興奮して、喜びを刺激することをやめさせてしまうそうです。
一方怒らないようにしていると、扁桃の活動は弱くなり、喜びを感じる「即座核や中隔核」の細胞がいつもより刺激されて、より喜びを感じやすくなるのだそうです。

このように脳内では、いつも使っている神経の連絡は強化され、使わない神経の連絡は徐々に消えていきます。
つまり、私たちがどのように考え、どのように行動するかによって、脳をどんどん変えることができるということです。

応援している野球チームやサッカーチームが勝つと「非常にうれしくなる」のは、勝ったという情報が「側被蓋」という部分を刺激し、ここからの神経が「即座核や中隔核」でドーパミンを放出するからです。

一方、うれしいことがあってもあまり喜ばないでいると「こんなことは大したことではないんだな」と、喜びの中枢は刺激されなくなり、実際に楽しいことが起きてもあまりうれしくなくなります。
このような精神状態のときに、大きなストレスが加わると、ウツを発症しやすくなるといいます。
最初のちょっとしたことを喜ばなかったために、脳は喜ばない方向に変化していったのです。

私たちは意識するにせよ、しないにせよ、自分で自分の「脳を常に作り変え」ています。
それが事実だとすれば、今からでも遅くありませんので「楽しいときには楽しそうに」「うれしいときにはうれしそうに」振舞っていけばいいのでしょうね。