薬物依存

人間はなぜ、ダイエットや禁煙を試みるのでしょうか?
それは人間には、自分を第三者の視点から客観的に眺める力があるからです。

アヘンや覚せい剤、ニコチンなどの依存性薬物には、幸せや安らぎを感じるときに働く神経を強制的に刺激する力があります。
代表的にはドーパミンを強制的に分泌させることが分かっています。
このドーパミンによって、人は憩いや安らぎを感じるのです。

こうした薬物による強制的な刺激を繰り返すとどうなるでしょうか。
神経はいつまでも元気にドーパミンを出し続けてくれるでしょうか。
いいえ、薬物がない時にはドーパミンが出にくくなるのです。

さらに二つの変化が起きます。
一つは、薬物の使用量や回数が増えていきます。
二つ目は、刺激の感じ方が鈍くなっていきますので、薬物なしでは心の穴を埋められなくなり、薬物依存になっていくのです。