妻という生き物

皿洗いと風呂洗いは私の仕事です。

 皿洗いについては、いつも妻からダメ出しをされています。
きれいに洗っているつもりでも、皿の一部分に汚れが残っていたりすると、妻が後で洗い直しをしなければならないので、余計にストレスがたまるようです。
「このスポンジは食器専用ね、こっちのたわしはフライパン用、もう一つはお鍋用だから」のようにスポンジもたわしも用途によって使い分けなければなりません。

私としては、普段の「努力や貢献」を少しでも認めてもらいたいのですが、そうは問屋が卸しません。

 妻の口癖は、「あなたは育児をまったくしてこなかったくせに・・」です。
私としてはその分、「楽な生活をさせてあげたい」という一心で、仕事を一生懸命やってきたつもりですが、それは1ポイントのプラスにもならないようです。

私は、妻の粗が見えても「何も言わず寛大に接する」ように努力しています。
それゆえ、「妻の方だってもう少しやさしく接してくれてもいいだろう」と思うことは多いのです。

そこで女性の心理を説く本を読んでみました。
私の気になることについて、次のように書いてありました。
「女性には悲劇のヒロインになりたがる傾向がある。『夫は何もしてくれない』『私ばかり大変な思いをしている』という言葉の真意は『夫より私の方ががんばっている』とアピールして、大変な思いをしている自分にうっとりしたいのだ」と。
「なるほど・・、それが本当なら対処は簡単だ!」

そこで気の小さい私は決意しました。
「自分のプライドなどは投げ捨てて、手柄はすべて妻に譲ろうじゃないか・・」
「それで妻の気が鎮まるのなら、それでいいじゃないか・・」

 黙って男は妻をねぎらう・・。めでたし、めでたし。