アリとキリギリス

苦しみのない人生はない 幸せはすぐ隣にある 小澤竹俊

イソップのアリとキリギリスの寓話は、働いていたアリに対して、遊んでいたキリギリスが、やがて冬になって食糧難になって困る話です。
この話しを聞いて、違う感じ方をし、解釈をした子どもがいます。

アリは我儘な生き物で、困っているキリギリスを助けようとしなかったんだ。
キリギリスは遊んでいたのではない。
キリギリスが音楽を演奏すると、辺りを涼しくすることができるんだ。
キリギリスは、暑い夏の間、みんなのために働いていたんだ。
しかし、誰からも認めてもらえず、かわいそうな生き物だ。
僕はアリにはなりたくない。

この話しを通して考えたいことは、他の誰にも認めてもらえない苦しみの中で、働いている人たちの存在です。
例えば、コロナ蔓延の中で、みんなのために働いていたとしても、誰からも認めてもらえないと感じている医療従事者の人たちがいます。
このような騒乱の中で、光が当たる人がいる一方で、光が当たりにくい人がいることにも留意が必要です。

苦しんでいる人は、自分の苦しみを分かってくれる人がいると嬉しいのです。
誰かの支えになろうとする人こそ、一番支えを必要としているのです。