つらいときは、自分以外のことを考える

辛い気持ちが消えていく 斎藤茂太

つらい気持ちがなかなか消えない人は、社会のことに目を向けることも少なく、その分大人になり切れない部分を持っていることがある。
自分ばかりが苦しい思いをしているように錯覚し、そのために自分のことだけに集中して考えるために、結果的に嫌なことを考える時間が多くなる。
心に余裕がないから、人に厳しい目を向ける。
これはいけない。

つらいときこそ、自分以外のことを考えるのがよい。
たとえば、災害で苦しんでいる人を少しでも助けるために義援金を集める。
ボランティアで復興の手伝いに行く。
そうすることで、余計なことを考えないばかりか、人の役に立てた自分を見直し、つらい気持ちはいつの間にか小さくなっていく。