侮辱

夏の暑い昼下がり、子供がお母さんと連れ立って歩いていると、その途中に水道工事をしている人々がいました。
1人目のお母さんは
「こんな暑い中、おじさんたちが一生懸命働いてくださるから、私たちはいつでも冷たくておいしい水を飲めるのよ」
と微笑みながら子供に話しかけました。
ところが次のお母さんは
「あなたもしっかり勉強しないと、あのおじさんのようになるんですよ」
こう言ったのです。
後のお母さんは2つの点で間違えています。
1つは、何の根拠もない謝った価値観を教えていること。
2つめは、人の人格を誹謗して子供に諭しているということです。

また子供を比較し相手の子を侮辱するようなこともあります。
「今度のテストは80点だったのね。よくやったわね。えっ、〇〇君は90点だったの。それじゃあ、何にもならないじゃないの。いつも、あんな子に負けて悔しくないの」といった具合です。
お母さんは特別意識して相手の子を侮辱しているつもりはないかもしれませんが、子供はせっかく芽生えた友情をなくしてしまうかもしれません。