道は1つじゃない

韓国で、公務員試験に4浪したあげく自殺した青年がいました。
韓国では、若者たちが公務員試験に群がる現実があります。
だからといって、失敗したからと命まで絶ってしまう現実はやるせないことです。

人間というのは何かに執着し始めると、他のことは全く視野に入らなくなってしまいます。
ほんの少し頭を上げて、周囲を見渡すだけで、他の選択肢がいろいろあると気づくのに、執着してしまうとそれが見えなくなってしまうのです。
たった1つ、この道が唯一の道だと信じた瞬間、悲劇が始まります。

道は1つではありません。
「絶対にあきらめるな!」という言葉は、真実ではありません。
もちろん、何の努力もせずに簡単にあきらめていいとは言いません。
思い描く目標があるなら、最善を尽くしてみるべきでしょう。
その上で、何度か挑戦してダメなら、勇気をもって潔くあきらめるのが正しい選択だと思います。
「絶対あきらめるな!」という言葉は、残酷な言葉です。
ましてや、目標をあきらめられなくて命まで絶ってしまうなんて、そんな悲劇はありません。

世の中にはたくさんの道が用意されています。
1つの道にこだわりすぎるのは、「他の道をあきらめている」ことになりませんか。