親切は広がっていく

親切が、巡り巡って自分に戻ってくるのは珍しいことではありません。
単純に考えても、あなたが自分の環境をよくする親切なことをすれば、その環境の中で生きているあなたは当然良いことが起きるということです。

なぜ親切をすると「自分に返ってくる」のでしょう。
それは「人は他人を助けている人を助けたい」と思うからです。
今年の9月6日、山口県で不明の2歳男児を奇跡的に発見した尾畑さん(79歳)は、国民年金だけの収入で全国の被災地に入りボランティアをしていました。
尾畑さんは男児の捜索に当たりご家族に「私が男児を発見したら直接ご家族に届けるから!」と約束していました。
本来は男児を見つけたら一度警察に預けて、警察から保護者に引き渡すようになっているそうです。
でも尾畑さんは「俺が罰せられようと大臣が来ようが、家族に俺が直接男児を届けると約束した」と言って、すべてを振り払って家族に直接男児を手渡しました。

もちろん、誰もが尾畑さんと同じように行動できるかと言えばそれは難しいと思います。
でも、目の前で小畑さんが「水を1杯くださいませんか?」と言われれば、水どころか、食料でもなんでも必要なものは差し上げたいと思ってしまいます。
親切が次々と、さざ波のように広がっていく所以です。