般若心経2

般若心経を読んでいって最初に分からなくなるのが「色不異空 シキフイクウ」です。
これは「空ソラの色イロが異ならない」ということではありません。
「色シキ」を辞書で引きますと「物質的な存在、目で見えることのできるもの」と書いてあります。
それに対して「空クウ」は、「万物はすべて因縁によって起こる仮の有様で、実体がないということ」と書いてあります。
「色不異空 シキフイクウ」を普通に解釈しますと「形あるものは実体がないことと異ならない」となります。

次に出てくるのが「空不異色 クウフイシキ」です。
「色不異空 シキフイクウ」の反対です。
これも普通に解釈しますと「何もないことは形あるものと異ならない」となります。
もっと言えば「何もないから、物質的現象が起こりうる」ということでしょうか。

全部まとめて普通に解釈しますと「形あるものはないことと同じだし、何もないことはあることと一緒だよ」と言っているわけですから、一見矛盾しているように思えてしまいます。

それを解明するには、少しひねった解釈が必要なようです。
いろいろな学者さんが「般若心経」について学者さんなりの解釈を披露しています。
次回は「空」について、私流の見解を披露させていただきます。