思春期の子どもに「ありがとう」

思春期になった子どもに対しても、できることはあります。
一番簡単で大切なことは、話しを聞くことです。
しかし、思春期の子どもは、あまり親に話したがりません。
親と話をするよりも友達と話しをしている方が楽しいからです。
しかし、ごくたまに子どもも、親に話を聞いてもらいたい時があります。
その時はいくら忙しくても、しっかり聞くことが重要になります。
これを疎かにすると、信用を失い、もう子どもは親を当てにしなくなります。

子どもの心が順調に育むためには、自己肯定感を育むことです。
自己肯定感を育むために大切なことは、子どもを褒めることです。
ただ思春期の子どもを「偉いね」「すごかったね」と言っても、「別に・・」で終わってしまいます。
親が褒めたいのは、勉強をしたとか、家の手伝いをしたとかということですが、子どもが褒めて欲しいのは「ゲームをクリア」できたとか、「アイドルの振り付けを覚えた」とか、親が手放しで褒めることとは異なってきます。

では、どういう褒め方がいいのかと言いますと、それが「ありがとう」です。
褒めるというのは、そのこと自体上下関係を前提にしています。
上が下を褒めてあげるという感覚です。
ところが、感謝の言葉である「ありがとう」は、人間として対等です。
子どもが家族のために何かをしてくれた、早起きをしてくれて助かった、と思ったら「お母さん、出かける用事があったの。早く起きてくれて助かったわ。ありがとう・・!」と声をかけていきます。
それが思いの外、子どもの心にスッと伝わっていくのです。