怒りを消すには

ある仏教家の話し

自分に財産があっても、生きている間だけのことですし、それも天災やちょっとしたアクシデントですべてを失うかもしれません。
それぐらいのものだから、あまり執着しない方がいいです。
今まであったものを失ったり、うまくいってほしいことに失敗したりしたときに起こる「落ち込み」は、一種の怒りの感情です。
すべては、置いて去るものだと気づいてください。
落ち込んだり、怒ったりしないで穏やかな気持ちでいてください。

「もっと欲しい」という気持ちは、悟りに達するまで続きます。
悟りに達すると、これが「欲しい」から、これは「必要なものか否か」というような判断をするようになります。
ご飯も「おいしいものを食べたい!」から、「肉体に欠かせないものだから食べよう!」に変わってきます。

怒りを無くそうと思ったら、「欲」を捨てることです。
欲を捨てれば、怒りは消えてなくなります。
欲を捨てた人は、どんなに良い情報が流れてきても、それを受け入れることなく反応しなくなるのです。

私たちが追い求める健康・財産・名誉・権力などは決して幸福を運んできません。
これらは、求めれば求めるほど、まだ足りない、まだ足りないと迫ってくるものだからです。

幸福になりたいと頑張れば頑張るほど、苦しみだけが増していくのです。
幸福とは、外の世界にあるものではありません。
心の中にあるのです。