少数の人たち

私たちは、学校教育や社会に出て働く中で、人と争うこと、抜きんでること、比べることなどをインプットされてきました。
その中には、少数の方たちかもしれませんが、大病をしたり、大事故に遭ったり、災難に巻き込まれたり、寝たきりの家族の介護を何年もしてきた方たちがいます。
その少数の方たちは、何事もない、当たり前の日々が、たんたんと過ぎていくことがどれほど幸せかを知っています。

何かを手に入れなくても幸せを感じられる人たち、その幸せを感じられる理由となった病気や事故や災難は不幸なことだったのでしょうか。
この少数の方たちは、何かを手に入れることが幸せだと教えられてきたにもかかわらず、ある時その価値観に別れを告げて「今のままで十分幸せです。必要なものは、もうすでに頂いています」と気づいてしまったのです。

足りないもの、手に入れたいものだけを見つめていると、「競争に勝って、成績をあげなくてはいけない!」という強迫観念に追い立てられて、安らぎを感じることができにくいのです。

自分は必要なものは全部与えられている、どんなに自分が恵まれていて、生かされていることに感謝している人たちは、いつでも、この瞬間から幸せを感じることができるのです。