叱ることの意味を考えて

子供を叱ることの目的は、あくまで子供の過ちを諭し、正しい方向へ導くことなのですから、言葉は手短であるとともに具体的であることが望ましいわけです。
「ちゃんとやりなさい、ダメね」ではなく、何がいけないのかを分かりやすく指摘してあげることが必要です。

大切なことは、してはいけないことをしてしまったその行為そのものを叱るのであって、決して人格の否定に係わる言葉は口にしてはいけません。
というのも、最初のうちは悪戯をしたことややるべきことをやらなかった行為を叱っていたのに、だんだん興奮してきて「だから、あなたって子はダメなのよ!」というセリフを吐いてしまうことがあるからです。
1つの子供の失敗を、まるで「性格全部がダメなような言い方」をしてしまったわけですので、子供は完全にいじけてしまいます。

さらに「あなたって子は、一体誰に似たのでしょうね?」と付け加えたりした場合は最悪です。
これは「あなたはお父さんに似てダメなのよ」と同義語ですので、子供の人格ばかりか、父親の人格までも否定していることになってしまうのですから。