勉強するとはどういうことなのでしょうか

手紙屋」 喜多川泰 

勉強という道具の得意分野をあげてみましょう。
まず勉強という道具を使えば、1人でも自分を磨き続けることができます。
では、スポーツの世界ではどうでしょう。
たとえば100メートルを10秒で走る選手がいて、彼が練習を積めば5秒で走れるようになるかというと、それはありえません。
そう考えると、どうしても限界がありますし、年齢的なピークもあります。
つまり続ければ続けるほど、新しい自分になるのが難しくなってくるわけです。
でも勉強はそんなことはありません。
頭を鍛えるということに関しては、ここまでいったらもう入りません、というラインがないんです。
おまけに、身体を使った競技と違って、一度見についたものはほとんど衰えることなく、一生使えます。
その辺が勉強の得意分野でしょうか。

では、勉強するとはどういうことなのでしょうか。
これを別の言葉で説明してみるとこうなります。
「今までこの地球上に存在した人々が経験し、発見しては次の世代へと伝えてきた素晴らしい知識や知恵を、今度は自分が受け継ぎ、自分のものにすること」です。