人を幸せにする幸せ

「自分を喜ばせる欲求」が満たされると、今度は「人を喜ばせる幸せ」を感じたくなるのが人間です。
なぜなら「人を幸せにする幸せ」の方が気持ちがいいからです。
でも競争を得意とする人間は、一般的に親愛的な自己表現が苦手のようです。
それが競争に勝ち続けた人の大きな不安要素なのかもしれません。
大人になっても安心できる繋がりが希薄ですと、分離不安に陥ります。
自分が信じられなくなり、努力して働くことの意義が分からなくなるのです。

そういうことがあるので人間は、競争に打ち勝とうと努力する一方で、「世のため」「人のため」という、理性の働きとして得られる最高の概念を持ち始めるのだといいます。
自分のために努力するより他人のために努力する方が、人との繋がりが強くなりますので、不安が解消され、幸せを感じるようになるようです。