エジソン 1

エジソンは、生涯に1200余りの特許を取得しています。
エジソンは「母と過ごした時間は決して長くはありませんでしたが、母がああいう人でなかったら、私はぐれていたかもしれません」と言っています。
ぐれていたかもしれない子供を、偉大な発明家に育てあげた母親とは、どんな人であったのでしょうか。

少年時代のエジソンは、好奇心が強く、いつもバカげた質問ばかりしていたといいます。
父親はうんざりしていたようですが、母親は忍耐強く答えていたといいます。
「お母さん、ガチョウはなぜ卵の上に座るの?」
「卵を温めてやるためよ」
「なぜ、温めるの?」
「卵をかえすためなのよ」
「卵をかえすってなあに?」
「ガチョウの子供を、殻の中から出してやることよ。ガチョウはそうして生まれるのよ」
「それじゃあ、卵を温かくしておいたら、ガチョウの子供は生まれてくる?」
「そうよ」
その日の午後、エジソンの姿が見えなくなりました。
家族で、あちこち探し回ると、隣に家の納屋にいることが分かったのです。
なんと、ガチョウやニワトリの卵をいっぱい集めて巣をつくり、うずくまって温めていたというではありませんか。