ひとりでがんばらないで・・

苦しみのない人生はない 幸せはすぐ隣にある 小澤竹俊

永年緩和ケアの経験を積んでいた私でも、彼女のこの苦しみを和らげることはきわめて困難でした。
そこで、1つのお願いをしました。
彼女が「今まで生きてきた人生で、学んできたこと、重要と思うことを、これから社会に出ていく子どもたちに伝えていただけませんか?」と。
彼女のメッセージが、きっとこれから多くの人たちの心に届く可能性があると伝えたのです。

彼女は一晩考えて、次のような詩を書いてくれました。

病がくれた勇気/カラー

苦しみは、一人でがんばらなければいけないと思いこんでいた。
わたしの目に映る景色はモノクロだった。
でも、ある日、ほんの少しの、”勇気という一歩”を踏み出すことで
あたたかな手を差しのべてくれる人たちがこんなにも
たくさんいることに気がついた。
その瞬間、わたしの目に映る景色に色がついた。
わたしが、あなたが生きているこの世界は
明るく・あたたかく・無限にやさしい。
だから、一人でがんばらないで。
声に出して仲間を呼ぼう。
ほんの少しの勇気を出して。
この世界が七色に輝きだすから。