どうやって人の役に立てるのか

「手紙屋」 喜多川泰

現実に、勉強をどうやって人のために役立てるかという具体的な目標がない人は、勉強という道具を正しく使って成功することはできません。
自分のお金欲しさに勉強したり、アルバイトをしたり、働こうとしたりというように、すべては自分の幸せのために努力をする人がいます。
そういう人は、残念ながら学歴に関係なく、大きな夢を実現する素晴らしい生き方はできません。

小さい子どもは夢を語ります。
でもいつの頃からか、それを口にしなくなるんです。
だいたい中学生から大学生くらいの年代の多くの人は、大きな夢を語るのをやめてしまいます。
そこには様々な理由があるでしょう。
馬鹿にされるのが恥ずかしいからといういう人もいるでしょうし、どうせできっこないと諦めている人もいるでしょう。
そうして「やりたいことがない」とか「まだ決まっていない」というようになるのです。

ところが不思議なことに、大学を卒業して仕事をはじめて数年経つとまた、夢を語り始めるようになります。
そう、仕事を通じて、世の中の役に立つことを手に入れたいという実感が得られるからです。
ですから、仕事でそういう実感が得られない人は、大人になってからも夢を語ることができないままになってしまいます。