こんな「親バカ」になるなんて

親のこころより 38歳女性の投稿

結婚して何年も、子供がありませんでした。それでも、やりがいのある仕事もしているし、やさしい主人もいるし、十分幸せだと思っていました。
それが、風邪だと思って尋ねた総合病院で「おめでたですよ」と告げられてから一変しました。
トク、トク、トク・・・。
まだ宿って数週間の「生命の鼓動」を目の当たりにして、何ともいえぬ感動に満たされました。
日一日と、成長する我が子を見たくて、検診の日を指折り待つ。
何年も伸ばした髪も、赤ん坊の面倒を見るのには不都合だろうと、思い切って切りました。
今までは気軽に駆け上がっていた階段も「転んでは大変」と一段一段、慎重に上っています。

主人との会話も「どんな子になるのだろう」「どんなふうに育てようか」と、いつしか子供のことばかりです。
「今、お腹けったよ」と言ってはお腹をさすり、「今日も元気だね」と喜び合っています。
我ながら、こんな「親バカ」になるなんて、思いもしませんでした。
そして、こんなに「幸せな気持ち」になるとは知りませんでした。
「親になって知る親心・・」とは、よく言ったものです。
お父さんも、お母さんも、こんなふうに私を慈しんで、育んでくださったのですね・・・。

わが子はまだお腹の中。
本当の子育てはこれからです。
両親は、この何倍、何十倍も苦労し、愛おしんでくださったのだなあと、そのご恩をしみじみと感じる今日この頃です。
まだ見ぬ我が子の無事な誕生を念じつつ、両親に心からお礼を言いたいと思います。