お金の賢い減らし方 大江英樹
お金を増やしたい理由の1つが、「FIRE」と呼ばれる現象です。
FIREというのは、経済的な自立を果たして、仕事を引退するという意味です。
その背景には「早く今の仕事をやめたい、そのためにお金をたくさんこしらえておきたい」という考えがあるようです。
すなわち、経済的な自立よりも、早く引退する方に重点が置かれているようなのです。
その理由として、サラリーマンには自己決定権や仕事の裁量権が少ないため、仕事が面白くない、だから早く仕事を辞めたいと考えているのではないかと思われます。
でも日本人のDNAの中には「勤労が美徳」という感覚が刷り込まれています。
元気で働けるのであれば、仕事のペースは落としてもずっと働きたいと言う人は多いですし、実際にサラリーマンの多くは、60歳で定年を迎えたあとも会社に残って働いています。
65歳未満で働くサラリーマンの割合は8割を超えているといわれます。
にもかかわらず、なぜFIREがブームになるのでしょうか。