ゼロで死ぬ ビルパーキンス
ある程度の年齢に達すると、当然老後のために貯蓄を始めなくてはなりません。
でも、貴重な経験を逃さないためにも、貯蓄は多すぎず少なすぎずか大切になります。
なぜなら、お金から楽しみを引き出す能力は、年齢とともに下がっていくからです。
よって、貯蓄すべき年齢になっても、その割合は若いほど低くなるようにすべきです。
老衰し、身体を動かすこともできず、チューブで栄養をとり、排せつも自分でできない、そんな状態では、人はそれまでの人生の経験を思い出すこと以外ほとんど何もできません。
プライベートジェット機を自由に使えたとしても、もうどこにも行けないでしょう。
貯金が10億円あっても、残された人生でそのお金を使ってできることはほとんどありません。
さまざまな年齢の人に、旅行を躊躇する理由を尋ねた調査によると、60歳未満は時間とお金、75歳以上は健康上の問題と答える人が多かったのです。
つまり、年を取り、時間とお金が旅を妨げなくなった時には、今度は健康の問題に直面するのです。