いつでも死ねる 帯津良一
ガンが消えた、そんな馬鹿な!と思って私も画像を見ました。
確かにあんなに立派に育っていたガンが、跡形もなく消えてしまっているのです。
私は患者さんに「前の診察から今日までの間に何がありましたか?」と質問しました。
「あったといえば、長年通っている踊りの発表があったくらいだ」ということでした。
毎日、練習に明け暮れ、発表会では満足できる踊りを披露できたと、うれしそうに話してくれました。
私は「これだ!」と思いました。
証明のしようはありませんが、大好きな踊りに没頭したことが彼女の自然治癒力をアップさせて、ガンが消えてしまったのではないだろうか。
まさに、ときめきがガンを治してしまったのです。
こういうことは頻繁に起こることではありません。
しかし、起こったのは事実で、誰にでもその可能性は秘められています。
どんな病気になっても、どんなに苦しい状況に置かれても、先なんてどうなるか分からないんだと開き直って、絶望を希望に変えていけばいいのです。