なんとめでたいご臨終 小笠原文雄
助かる人は助けないといけませんが、末期がん、老衰、認知症で自分の意思を表明できない人の場合は、たとえ助からないと分かっていても最期まで苦しい延命治療をされます。
強制的に生かされる悲劇を生まないためにも、在宅医療を受けている場合には、救急車を呼ぶ前に、訪問看護師か往診の先生に相談してください。
また、こういう悲劇に遭わないためにACPを行うことをお勧めします。
患者さんやご家族がトータルヘルスプランナーや医師、訪問看護師、ケアマネージャーなどを交えて、延命治療をするかしないか、救急車を呼ぶか呼ばないかなど、予め決めておくことです。
仮に意思決定能力がなくなった場合でも、自分の想いを語っていたり、書き残していれば、自分の意思が尊重されると思います。
救急車が無料であるがゆえに、軽傷でも救急車を呼んでしまう人が急増しています。
その結果、本当に緊急を要する人が利用できなくなるという事態が起きています。
救急車をタクシー代わりに使うなどもってのほかです。