男と女の金銭感覚

みっともないお金の使い方 川北義則 

男と女の金銭感覚の違いは、女は「安い」に弱く、男は「必要」に弱い。
奥さんがエアコンがあるにもかかわらず、実用には程遠い火鉢を買って来てしまったのは、10万円の商品がが2万円と極端に安くなったからだ。
だが男は、金輪際こういう買い方はしない。
もし火鉢が本当に必要だたら、10万円でも買ってしまう。

女性はしわが増えたからといって、化粧品など美に関するものに驚くほどお金をかける。
効果は変わらないのに、デザインとパッケージなどが豪華な1万円のクリームの方を、より効くと信じて買ってしまったりする。

男は将来、役に立つだろうと無形の投資、たとえば自己啓発などにお金をかけようとするが、女性は現実的ですぐに結果の出るものにこだわる。

これらが男女によるお金の使い方の違いだが、これに個人的な性格からくる違いが加わるから、夫婦が互いに主張を譲らなかったら、かなり深い溝が生まれて当然だ。
これを避けるには、どうすればいいのか。
お互いにお金の使い方では相容れない所があることを認めて、自由に使える一定額をもち、その使い方には一切干渉しないことである。

先の火鉢は、結局長らく使われもせず、物置に入れたままだったが、ある時骨董好きの人が来て、即座に3万円で買っていったそうだ。