物事が成就した姿を思い描き感謝する

下座に生きる 神渡良平

いかなる事情があろうとも、自分がいったん描いた理想は一念不動の状態で、固く固く把持して変更しないことである。
人生を幸福にする原則の中で、このことくらい重要な原則はない。
だからまず第一に、自己の欲する物事をはっきり明瞭に決定することである。
天風は、夢の実現に対して、言葉の威力、念ずる力の威力についてこう説明しています。

さらに一歩進めて、物事が成就した状態を思い描き、それに感謝せよといいます。
さらに、「ああなったらいいなあ」「こうなったらいいなあ」という念願だけを心に燃やさないで、それがすでに成就してしまった時の気持ちや姿を心に描くのだといいます。

「なりたいなあ」という気持ちよりも、「なっている姿」を思い描いたとき、現実からほど遠いことでも、それはもう本当になっているのと同じことなのです。

願望を描くのではなく、既に「成就したものとして感謝する」ことによって現実を引き寄せていく、これがものごとを成就する秘訣なのだそうだ。