寿命が尽きる2年前 日下部羊
「62歳ならもういいわ」という言葉を残して、ガン治療を行わず亡くなった丸山医師。
62歳という年齢は、今では若すぎるともう人も多いでしょうが、すべては比較の問題で、早いか遅いかは自分自身で決める問題です。
死が近づくにつれ、死に対する反応が鈍くなって、死の恐怖も鈍るという丸山氏の一文です。
「一般に動作も精神的反応も鈍くなり、死に対する反応さえ鈍くなるようで、元気で健康な人の死に対する恐怖とは、少し死に対する感じ方が違うようです」
つまり、死ぬのが怖いのは元気なうちだけで、ほんとうに死が近づいてくれば、それほど怖くなくなるというのです。
死を受け入れるのは難しいし、死の恐怖も拭えない。
だから、死ぬことは考えたくないでは、いつまでたっても恐怖は消えません。
目を背けていても、その日は確実に1日ずつ近づいてきます。
だったら覚悟を決めて、自分の死についてリアルに考えてみるのも悪くないでしょう。
死のことを頻繁に考えていたら、慣れてきます。
慣れれば恐怖も薄れます。