手術を受けないと余命2か月が・・・

私はガンで死にたい 小野寺時夫

手術しなければ余命2か月と大学病院で宣告された胃がんの男性(74歳)は、本人が手術を受けたくないと言い張り、家族も手術を受けさせませんでした。
それからほぼ1年ほど自宅で生活をしていたのですが、時々、腹痛を訴えるようになったのでホスピスに入院しました。
痛みに対して少量のモルヒネを使いましたが、9か月以上も食事ができ、2度自宅生活に戻りましたが、ホスピスへの最初の入院から10か月目に亡くなりました。

胃がんでほとんど食べられず、点滴輸液を受けていた人がホスピスに来ると、痛みが十分に取れホスピスの穏やかな雰囲気のなかで安心すると、次第に食べられるようになり、余命1~2か月と言われた人が、数か月から半年以上生きることも珍しくないのです。