人生を楽しむ 小林正観
では、この先生を家庭に置き換えてみましょう。
子どもに対して「頑張れ!、頑張れ!」「達成目標!、努力目標を立てて、必死の思いで、人の5倍10倍頑張るんだ。目標を必ず達成するんだ!」と教え込む親は、子どもから好かれているでしょうか。
子どもが受験したい学校があり、そこに向かって勉強しているときに
「うん、自分で勉強したいだけ勉強していいよ。でも、受かるかどうかは分からないよ。そこから先は神の領域だから・・」
と教えてあげるのもいいと思います。
「頑張って必死になって努力して、思い通りのことを成し遂げる人間が強い子なんだ」と教えるよりも
「人生には思い通りにならないこともたくさんあるけれど、その時に落ち込んだり嘆いたり悲しんだり、自分はダメだと思う必要はないよ。淡々と目の前の現象を受け入れて、笑顔で生きていくということが、人間の本当の強さというものみたいだよ」
ということを親が子どもに教えたなら、この子どもは本当に強い子どもになって生きていけるのではないでしょうか。