「このまま仕事を続けていっていいのだろうか?」
「会社にしがみついていたら、あっという間にこの歳になってしまった・・!」
「先々のことをもっと考えなくてはいけないのじゃないか?」
このように不安を抱えながら、日々会社に勤めている人は多いのではないでしょうか。
老後の費用はこれだけ必要、だから定年までにこのくらい貯金しておかなければ・・・。
将来を案じ、その計画を細かく詰めれば心配は本当に解消するのでしょうか?
会社の業績が落ち、職場の居心地が悪くなって会社をやめざるを得なくなるかもしれません。
突然大病をして、収入が途絶えることもないとは言えません。
想定外の出来事が、綿密に立てた計画を簡単に台無しにしてくれます。
アリストテレス(紀元前384年~322年 哲学者)は、「将来の目的や計画を一旦忘れ、今この瞬間にやりたいこと、やるべきことに集中してごらんなさい」と言っています。
「将来の目的を最優先した行為」は、「目的が今の自分の外にある行為」だといいます。
つまり、今の自分の楽しみややりたいことを犠牲にして、将来のために備蓄をするような行為だというのです。
それに反し将来の目的や計画を一旦忘れ、「今この瞬間にやりたいこと、やるべきことに集中する行為」は、刹那の快楽に任せて生きるため、「将来に不安を残すものではないのか?」という疑問が残ります。
アリストテレスは、実際はその逆だというのです。