夢の定義

「手紙屋」 喜多川泰

自分が人のため、世の中のためにできることがあるんじゃないかと考えていくわけです。
そう、大人になって掲げる夢とは、この世界に生きる一員として、他の人たちに対して、もっとたくさんのことができるんじゃないかと考え、その方法を大きくしていこうと考えることなのです。
そして、これが夢の定義であり、表現する夢だといえます。
つまり、学生時代に経験する夢を持てなくなる空白の時間は、表現する夢とはどういうものかを学ぶ期間なのです。

では、どうしてそういう期間ができてしまうのでしょうか。
それは、多くの子どもたちが自分の幸せのために生きるように教え込まれるからです。
親をはじめとする社会全体が、子どもの幸せを願うあまり、
「自分の将来のために勉強しなさい」
「自分の将来のためにいい大学に入りなさい」
と教えてしまっているのです。

我が子の幸せを願うのは悪いことではありません。
でも、子供が幸せを手に入れる方法は
「自分のために頑張ることではなく」
「人のために生きること」なのです。

小さいころから持つ続けてきた夢を実現した人は、きっと子どものころから「僕は将来、○○になって、多くの人に幸せになってもらうんだ!」というように、人の役に立とうと思っていたはずです。