
「死に方」は「生き方」 中村仁一
現在行われている検査の基準値(正常値)といわれるものは、若者のそれだということです。
ですから、基準値をそのまま高齢者に当てはめていいのかという問題があると言われています。
しかも、100人中100人の数値ではなく、100人中95人がその範囲に入っているという若者の値なのです。
例えば体温でも、世間一般では37度以上を微熱と言いますが、中には37.2度でも37.3度でも平熱と言う人がいるのです。
ですから、少しばかり基準値からはずれていたとしても、それですぐに異常とはいいきれません。
現在、ほとんどの検査室では、コンピュータを使って診断していますので、少しだけ値がずれている場合でも、それこそ機械的に異常と打ち出してしまいます。
そうすると、基準値が40までの数値が41と出たときに、すぐに異常と判断してしまっていいのかということになってきます。