明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい 樋野興夫
新聞で次のような記事を見かけました。
「末期がんで余命半年と宣告された米国人女性(当時29歳)、自らの予告通りに安楽死を選ぶ。医師が処方した薬の飲んで安らかに息を引き取る」
日本では安楽死と尊厳死を分けて考えています。
医師の管理のもと薬などを使って積極的に死を求めることを安楽死、患者の意思を尊重して延命措置を行わないことを尊厳死と区別しています。
日本の法律では安楽死を認めていませんし、私自身も安楽死には問題があると思っています。
私たちの命は天から与えられたものであり、自分の所有物ではありません。
自分のものだったら所有者が好きにしていいでしょう。
しかし、命は誰かの所有物ではありません。
私たち1人一人が天から与えられたものです。
与えられたものは大切にしなければなりませんし、この世を去るときにそっと返さなければなりません。
積極的に延命治療を求めない尊厳死は認められるべきでしょう。
死に無頓着になり、与えられた命の扱いを自分の意思で決めず、自然に任せています。
子供も同じです。
子供は親の所有物ではありません。
確かにある年齢になるまでは親が保護してあげないといけませんが、時期が来たら親は積極的に子供を放棄せねばなりません。
親子の関係がうまくいかなくなるのは、ほとんどの場合、親が子供を自分の所有物と考えているからではないでしょうか。
子供も天から与えられたものですから、いずれ返すときがやってくるのです。