合掌コンクールに向けて

ココロの架け橋 中野敏治

秋になると合掌コンクールを行う学校がたくさんあります。
各学級では、どんな曲を歌うかをいろいろな曲を聴きながらクラスで話し合います。
曲が決まるまでは時間がかかります。
それぞれが話し合いながら、どこかで折り合いをつけるかになってきます。
何度も話し合い、クラスで歌う歌が決まりました。
曲が決まれば練習です。

パートリーダーを決め、クラスが3つのパートに別れ、パートリーダーを中心に練習を始めました。
大変なのは伴奏者と指揮者です。
それぞれのパートを回って、伴奏や指揮をしていくのです。
1つのパートで伴奏や指揮をすると、他のパートには伴奏者や指揮者はいません。
放課後「先生、空のカセットテープ3本ありますか?」と伴奏役の生徒が私に声をかけてきました。
「カセットテープをどうするんだ?」と聞くと、「パートごとに音を入れてきたいんです」という。
翌朝、彼女は「先生、録音が終えたので、これでパート練習していいですか」と3本のカセットテープを職員室に持ってきました。