お金の賢い減らし方 大江英樹
普通の人が最も労力を使わずに実行可能な投資方法は、グローバルに分散投資できる投資信託で、少しずつ投資を続けることだと思います。
なぜそれのやり方がいいのでしょうか。
それは、資本主義が自己増殖するシステムだからです。
企業が行う事業活動は、1=資本を投下し 2=そこから収益が生まれ 3=投下した資本のコストを支払い 4=利潤が生まれる、という流れで続いていきます。
そうした一連の事業活動の中で生まれた利潤をすべて分配してしまったり、消費に使ってしまったりしてしまうと、次の利潤を生む機会がなくなってしまいますから、利潤の一部あるいはその全部を、次の利潤を求めて新たな資本の投下に向けることになります。
言い換えれば、貯蓄や投資において得られた金利や配当を、再び預けたり投資ししたりすることで得られる「複利」の概念と同じことです。
資本主義が本質的には自己増殖するシステムであり、市場は長期的には成長を続けていくという理由がここにあるのです。
従って、利益を求める人類の経済活動が続く限り、投資を続けていけば報われることになるのです。