近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか? 近藤誠
薬は本来、1種類ずつ、1週間ぐらいずつ飲んでもらって、その効果があるかどうか、害がないかどうかを見なければいけません。
そして、効果がなかったり、害があったりした場合には、薬を取り換えます。
だから、本来の効果を見るための薬と、副作用が出た場合にだけ飲んでもらう副作用止めの、2種類が一度に出す限度なのです。
そもそも、3種類以上も一度に飲んだら、何が効いているのか、何が害なのか分かりません。
けれども、医者によっては5種類も6種類も出す人がいます。
これでは合理的な判断がでできないからダメなのです。
がんだと分かった時、医者の言うことを信じてその通りにすれば治るならそれが一番楽です。
でも信じたからといって、治るわけではありません。
では、どうすればいいのでしょうか?
判断を医者に丸投げしないことです。
じぶんの命がかかっているのだから、自分で考えなければいけません。
医者の言うことは、あくまでアドバイスです。
ただ、自分で考えて判断するには情報が必要です。
ネット上には、基礎知識もあれば、同じ病気の患者さんの手記もあります。
インターネットが苦手なら、図書館で調べてもいいんです。
がんになっても、すぐ死ぬわけではありません。
ある程度時間を取って情報を手に入れてください。
その上で、医者の言ったことをじっくり考えて、自分で判断を下す。
知識を得て、自分を信じることが最善の方法です。