近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか? 近藤誠
陽子線や重粒子線をありがたがるのは、「先進医療」に指定されているからという面が大きいかもしれません。
先進という言葉がついているために、最先端の素晴らしい医療なのだろうと思う人が多いのですが、これは間違いです。
先進医療とは、まだ評価の定まっていない医療、本当に効くかどうかを調べている最中の医療という意味です。
いくつかの病院で実施してみて、多くの患者さんに効果があれば保険適用にしましょうというものなのです。
だから先進医療にかかる費用は実費。
陽子線治療も重粒子全治療も費用は、大体300万円前後かかりますから、とても大変です。
しかし、陽子線は年間数十例あるかないかのがんにしか効果がなく、重粒子線は全く意味がないどころか危険。
高いお金を払って受ける必要はありません。