明日この世を去るとしても今日の花に水をあげなさい 樋野興夫
余命告知を受けたら、担当医にこう尋ねてみてください。
「どのような理由でこの数字になったのですか?」
私たち1人ひとりに個性があるように、病気にも個性があります。
私が患者さんから余命について尋ねられたら、きっとこう答えるでしょう。
「余命について突き詰めて考えても答えは出ません。曖昧なことは曖昧に考えたらどうでしょう。それよりも家族や友人たちと笑顔で過ごせる時間を大事にしたらいかがですか」
曖昧なことは曖昧に考えるのが科学です。
きっちりと線引きのできないグレーゾーンにあることは曖昧に答えるしかありません。
そもそも私たちの「命」は、今生きているこの瞬間だけのもの。
誰にも期限を決めることはできないはずです。