体験は立派な投資になる

お金の賢い減らし方 大江英樹

体験をするということには、ものを買うことにはない効用があります。
それは、体験することが投資になるからです。
体験がもたらしてくれる価値は何なのかというと、それは「思い出」という無形の資産に加えて、「判断力」を養うことだと思います。
人生は「選択と判断」の連続です。
自分にとって何を選択するのが最も良いかを判断し続けなければなりません。
そして判断するには材料が必要です。
「こいう条件の場合に、こんな判断をしたらどういう結果をもたらすか?」というのが、判断のもとになる材料なのです。
判断した結果がどうなるかという推測は、自らが経験してきたことからしか得ることはできません。
本を読むことで知識を得ることはできますが、判断力は経験でしか得られないと思います。

つまり「体験する」ということは、自分にとって最良の果実をもたらしてくれる「判断力」を手に入れるための投資と言い換えてもよいのです。
そして多くの体験を積めば積むほど、優れた判断力を手に入れることができるわけですから、やはり「体験する」ということは立派な投資だと思います。