いのちを愛ずる 中村桂子
地球上には5000万種類くらいの生き物がいると考えられています。
どんなに種類が多くても、これらの生き物がみんな仲間同士だということを、今の科学は明らかにしています。
というのは、地球上のどんな生き物も、細胞でできているからです。
私たち人間は、脳細胞、心臓細胞、皮膚細胞など、60兆個くらいの細胞でできていると言われています。
細胞の中には、DNAという物質が必ず入っています。
これが遺伝子で、生き物の性質を決める役割をしています。
5000万種類もいる生き物がみんな細胞でできていて、しかもDNAが入っている。
それが偶然とは考えにくいので、今いる生きものたちは全部、共通の祖先から生まれてきたのではないかと考えられています。